ハンス・セリエというアメリカのストレス学者がいます。彼は
「ストレスは人生のスパイスだ!」と述べていますが、そういった
ポジティブ思考を心のどこかに持っておきたいものです。
そこで、今回ご紹介するのが、
玄田有史『希望のつくり方』(岩波新書)です。
本書では、2006年に行われた「希望」に関する訪問調査(全国の20歳~59歳の2,010名を対象)の分析結果を紹介しています。
たとえば、
・
年収が300万円を超えると「希望」が持ちやすくなる。
・
最終学歴が高卒の人に比べて、四年制大学もしくは大学院の卒業者は、希望を持つ確率が約11%高くなる。
・過去に
挫折を経験していない人ほど、希望を持ちにくい。
などと興味深い結果でした。とくに、3番目の調査結果が注目で、失敗や逆境も、人生全体で見れば悪いことではなさそうです。まさに
「艱難辛苦(かんなんしんく)、汝を玉にす」です。
溝の口精神科・心療内科医が教える:うつ病予防のためのヒント