今の日本経済が不況から脱して、成長軌道に乗るには、政府の公共投資ではなく、個人のチャレンジ精神が必要です。
今回紹介するのが、アメリカの青年実業家で、スペースXやテスラモーターの創業者、イーロン・マスクです。アシュリー・バンズ『イーロン・マスク 未来を創る男』(講談社)。
本伝記では、イーロン・マスクのそのチャレンジ精神について、余すところなく語られています。
たとえば、
・この男は本気だ。宇宙移民の実現は、彼の人生の目的でもある。
・スペースXに1億ドル、テスラに7000万ドル、太陽光発電のソーラーシティに3000万ドルを投じた。超リスク志向のベンチャーキャピタルを1人で展開し、ロサンゼルスとシリコンバレーという世界でも屈指の高リスク・高コスト地帯で、ケタ外れに複雑きわまりない製品作りを目指して一か八かの賭に出たのである。
マスクが手にした3社は、航空、自動車、太陽光発電の産業で過去の常識にとらわれず、大胆な発想で開発する気風にあふれている。
・非現実的な目標を掲げ、言葉で従業員にプレッシャーをかけてこき使っても、すべては火星計画の一部だと受け止められる。そこが魅力だとマスクを慕う従業員がいる。逆にマスクを嫌う従業員もいるのだが、行動力や使命感に対する敬意から忠誠を守っている。
などなど、日本が学ぶべき、チャレンジ精神がここにあります。失敗を恐れず、人類の未来を切り開く起業家たちの出現が望まれます。
イーロン・マスク 未来を創る男/講談社
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