当院では、スピリチュアリティ(霊性)をベースにした心理療法で治療効果を上げています。
日本ではなじみが薄くて、何か「いかがわしい」ものとしてみられがちですが、世界の医学界では常識としてスピリチュアリティが研究され、臨床にも取り入れられています。
スピリチュアリティの証明のひとつに「幽体離脱」現象があります。これは、「自分の魂が、肉体から離れて、まるで他人を見るかのように自分自身を達観する」現象です。よく、冬山の遭難者や臨死体験者が報告する不思議体験です。
今回ご紹介する書籍には、その科学的研究についてわかりやすく紹介しています。池谷裕二「脳には妙なクセがある」(扶桑社)です。
本書では、「ネイチャー」という科学のトップ・ジャーナルに掲載された学術論文が紹介されています。
そこでは、ジュネーブ大学のブランケ博士らが、電磁気で脳の右側頭頂葉の「角回」を刺激したところ、なんと被験者の意識が2メートルほど舞い上がり、天井付近から「ベッドに寝ている自分」が見えたと言うのです。
しかも、何度繰り返しても、この幽体離脱現象が再現されたのです。この「再現性がある」というのは、科学では証明するための決定的に重要な要素とされています。
このように、摩訶不思議と考えられたスピリチュアリティは、最新科学によって解明がすすみ、証明されてきているのです。
脳には妙なクセがある/扶桑社
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