いよいよ新元号「令和」の時代になりました。前「今上天皇」陛下には、日本神道の最高神官として、最後まで聖務をまっとうしていただきたかったのですが残念です。新しい「徳仁天皇」陛下には、日本国民の宗教性を増すべくご尽力いただきたいと存じます。
さて、今回ご紹介するのは、藤井厳喜『最強兵器としての地政学』(ハート出版)です。
現代の中国は、「一路一帯政策」など覇権主義で、近隣諸国に脅威を与えていますが、本書を読むと、地政学的に「中国の政策は失敗する」ことが分かります。
本書の内容を一部紹介すると、
・そもそも地政学というのはどういう学問なのか。それは「地理学×軍事学」といっていい。わかりやすく言えば、地図を戦略的に見る見方である。
・チャイナの習近平国家主席が提唱した「一体一路」という経済構想がある。これはチャイナ西部から中央アジアを経由してヨーロッパにつながる「シルクロード経済ベルト」(=「一帯」)と、チャイナ沿岸部から東南アジア、スリランカ、アラビア半島の沿岸部、アフリカ東岸を結ぶ「21世紀海上シルクロード」(=「一路」)でチャイナを中心とした経済圏をつくっていこうとする構想である。
これはもちろん、単なる経済圏構想ではなく、戦略構想でもあり、この経済圏をそのままチャイナ支配権にしようというのが本音である。
ただ、筆者はこれは絶対うまくいかないとみている。というのも、先述のようにチャイナはどこまで行ってもランド・パワーであり、歴史を見渡しても「ランド・パワーからシー・パワーになりえた実例はない」からである。
などなど、地政学の観点から、中国の近未来が予言されています。とてもエッジが効いていて説得力があります。
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