当院の心理療法は、ポジティブ心理学をベースにしていますが、その源流にある思想家の一人がラルフ・トラインです。アメリカの自動車王・ヘンリー・フォードも、「自分の成功はトラインの本による」と晩年語っています。
そこで今回ご紹介するのが、ラルフ・トライン『人生の扉をひらく「万能の鍵」』(サンマーク文庫)です。
本書は、トラインの代表作で、私たちの無限の潜在能力を発揮する秘訣が述べられています。
たとえば、
・私たちは神を不在地主のような存在と考えがちだ。この偉大な宇宙の力を作用させ、その後は遠くへ去ってしまったと考える傾向がある。だが、私たちが神の内在と超越を認識する度合いに応じて、私たちは神の生命とパワーに与(くみ)することができる。・・・(中略)・・・心という道具を使って聖なるものとの一体感を意識する度合いに応じて、それぞれの魂が聖なるもののここの表現の形であることを意識する度合いに応じて、この光は輝きを放つ。
・自分の人生に起きることの原因は自分のなかにある。これは身体についていえるだけでなく、人生のすべてにあてはまることである。私たちに起こることは、意識的にせよ無意識にせよ、私たちが招き寄せている。
・宗教が死にかけている?そんなことは論外だ。人間の魂が神の一部であるように、宗教は人間の魂の一部だ。神と人間の魂が存在する限り、宗教は決して死なない。
などなど、人生の成功には、聖なるものにつながることが必要であることがわかります。
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